最初のカメラ
最初に野鳥撮影をはじめたのは、実はミラーレスカメラでした。今はもう販売していないNikon1のJ1というカメラで、Nikon初のミラーレス一眼です。Nikonは「アドバンスドカメラ」と呼んでいましたが、まだ試行錯誤の段階で、今思うと望遠レンズを付けて野鳥を撮影するにはちょっと無理があったようです。
一眼レフに移行
その後本格的に撮影するために一眼レフ+望遠レンズに移行しました。光学ファインダーはタイムラグはなく、AFも的確に動作してくれます。一眼レフで最も写真の勉強ができたと思います。絞りとシャッター速度、ISO感度の調整などを学びました。数年すると概ね思った通りに撮れるようになってきました。
しかし、一眼レフではどうしても超えられない壁がありました。露出の補正です。一眼レフではほぼすべての情報が撮影前にファインダーで見えていますが、唯一露出の過不足だけは事前にわからず、経験と勘で補正しなくてはなりません。
多くの野鳥は体のどこかに白い羽毛が使われていることが多く、背景が明るい場合や暗い場合に応じて鳥の露出が飛ばないぎりぎりに露出を責める必要があります。フィルム時代から撮影に従事していた人は経験と勘で瞬時に補正できるのでしょうが、経験が浅い私にとってはハードルが高く、白飛びをしたり、過補正で暗すぎたりすることが多く、いつも残念な思いをしていました。ずいぶん練習もしましたが、なかなかバッチリの露出になりませんでした。いかなる背景でも鳥を適正露出で捉えるのが、私にとっては至難の業だったのです。
ミラーレス一眼
そんなときにNikonもいよいよ本格的にミラーレスカメラを作りはじめ、小型軽量のDX機Z50が出たので完全にミラーレスに移行しました。ちょうどその頃556と呼ばれる500mmF5.6を譲り受け、本格的に野鳥撮影をすることになります。556との組み合わせは野鳥撮影用として非力な私が野鳥の手持ち撮影をするには理想的な組み合わせでした。Z50はDXフォーマットなので、F値は5.6のまま、750mm相当の画角となります。856(ハチゴロウ)に近い画角とF値になりますが、ボディとレンズ合わせても1910gしかありません。このセットは私の野鳥撮影にずいぶんと貢献してくれました。
露出補正の克服
ミラーレスに移行して、今までネックだった露出補正は完全に克服できるようになりました。撮る前から露出の過不足が分かるので、ファインダーを覗きながら直感的にダイアルを回すだけで適正露出にできます。暗い水面がバックの真っ白なダイサギでも、逆光のカラスでも適正露出で撮影できるようになりました。カメラの進歩はスゴイものです。
その後、レンズは863(800mmF6.3)にしましたが、ボディは使い慣れた軽いZ50をずっと使い続けていました。
しかし、野鳥撮影が趣味から仕事になり、Z50の限界も見えてきました。ダンナがZ9を使っているのですが、野鳥撮影の成功率があまりにも違うのです。Z50も高解像度でピントが合えば、Z9をDXフォーマットで撮った写真と遜色ない写真が撮れますが、ピントが合う率が決定的に違うのです。
被写体検出
Z50のAFには動物の検出機能がありません。野鳥のピント合わせは、目が写っている以上目に合わせるのが基本ですが、Z50で撮影する場合はフォーカスポイントを目に合わせ、シャッターボタンを半押ししてピントが合ったら全押しして撮影するという動作になります。野鳥はじっとしていてはくれないので、フォーカスポイントを移動させたりしている間にもういなくなっていることが多々あります。そんなことでずっと悔しい思いをしてきました。
Nikon Z9の被写体検出(動物)の評判を聞いて、一度Z9+863のセットを持たせてもらいましたが、とても私がふり回せる代物ではありませんでした。重さもさることながら、手が小さいのでZ9のグリップは大きすぎました。
Z8の発表
そんな悶々とした日々を過ごしていた時に、突然Z8が発表になりました。
重さ910g。Z50の倍ですが、頑張れば何とかなりそうです。その中にZ9の機能がほぼすべて詰め込まれています。これは買うしかありません。
Z50の後継機を待っていましたが、なかなか発表されないので、Z8をDXクロップで使ってみることにします。高画素機なので、DXフォーマットでも約2千万画素あり、Z50とほぼ同等な解像度になります。もしかすると、Z8をDXフォーマットで使用するのが、Z50やD500後継機に対するNikonの暗黙の解答なのかもしれません。
予約開始日の10:00、1分以内に注文したら「発売日にお届け」でした。5月26日が楽しみです。
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Nikon Z 8 ボディ Nikon Z9の縦位置グリップをなくして小型軽量化を実現したカメラです。 Z9の機能をほぼそのまま継承しているので、野鳥撮影にも最適です。もちろん、鳥を認識して目にフォーカスを合わせてくれます。縦位置を多用しない方にはおすすめです。 重さもZ9の1340gからZ8は910gと軽量化されています。フィールドで持ち歩くには最適で、女性にもおすすめです。 |
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